阿蘇キュイジーヌ
料理長が、阿蘇の歴史、風土、食材にこだわり創り出した
オーベルジュ「森のアトリエ」のコース料理を
『阿蘇キュイジーヌ』と名付けました。
それは、もうひとつの特別な「阿蘇」を意味します。

土地に伝わる神話のように、奥深い阿蘇の魅力を料理で表現するには
素材や味わいの対比と調和そして意外性や驚きも盛り込むことが必要です。
そうやって、試行錯誤の末にたどり着いたのが『阿蘇キュイジーヌ』。
その誕生のようすを、ご紹介いたしましょう。

阿蘇の食材をいただく

阿蘇といえばどこまでも広がる草原。その草を食む牛の姿。
阿蘇あか牛は熊本県の厳重なチェックの下、かならず草原に放たれ
日の光を浴び、自然の草を食べて大きくなります。
脂肪分が少ない日本ではもっとも健康な和牛だといっても良いでしょう。
しかし世の中では、飼料を死ぬほど食べさせられ
自分で立つこともできなくなった他産地の霜降りの和牛が
良い牛だとされ、その結果、阿蘇あか牛は、思わぬ低いブランドに
格下げされました。
有名和牛の産地偽装に使われるなどして全国に流出してしまい
複雑な流通経路にもはばまれて地元で手に入れるのが
一番困難な肉になってしまいました。
そこで、私たちは、あか牛の生産者から間違いなく買取できるように
地元の環境団体に協力をお願いして生産者の履歴を確認し
他に先駆けてその貴重な肉の流通を押さえることができたのです。



食材にふさわしい料理法をさがす

阿蘇には、この土地にしかできないツルノコイモというサトイモがあります。
ツルのように先が細くなったこのイモは地域の伝統料理の田楽にはかかせません。
しかし阿蘇キュイジーヌを名乗るコース料理に田楽イモそのままを出すわけにはいきません。
そこで、ツルノコイモを始めとして、阿蘇名産の馬刺しなどもさまざまにアレンジした創作フレンチ懐石が誕生しました。


基本に忠実に手を抜かず、それでいて女性にも喜ばれる繊細な盛り付けには、粋(イキ)なセンスを感じさせる。
季節の阿蘇の自然のめぐみに気を配り、素材のうまみを上手に引き出す。
それでいてシェフの主張をひかえた奥ゆかしさ。
阿蘇キュイジーヌの一皿のお料理に込められているのは、そんな私たちの思いです。
熱い議論と試行錯誤の作業の果てにたどり着いたメニューの数々ですが、どうか、そんなことは忘れて
阿蘇を食してみてください。
食べた方が幸せに感じることができる料理こそ、私たちの作りたかった料理です。『また、食べに来たいね』と
言っていただけたその時こそ、私たちの約束がかなえられた時なのです。
あなた様のご予約、ご来館を、料理長と共に心よりお待ちしております。

オーナー 宮本孝志